Capricornio en estilo gyousho.
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miércoles, 26 de diciembre de 2012
martes, 25 de diciembre de 2012
sábado, 8 de diciembre de 2012
martes, 4 de diciembre de 2012
CARMEN
CARMEN, en katakana-
革命前だったか、革命後だったか、――いや、あれは革命前ではない。なぜまた革命前ではないかと言えば、僕は当時小耳に挟んだダンチェンコの洒落を覚えているからである。
ある蒸し暑い雨もよいの夜、舞台監督のT君は、帝劇の露台に佇みながら、炭酸水のコップを片手に詩人のダンチェンコと話していた。あの亜麻色の髪の毛をした盲目詩人のダンチェンコとである。
「これもやっぱり時勢ですね。はるばる露西亜のグランド・オペラが日本の東京へやって来ると言うのは。」
「それはボルシェヴィッキはカゲキ派ですから。」
この問答のあったのは確か初日から五日目の晩、――カルメンが舞台へ登った晩である。僕はカルメンに扮するはずのイイナ・ブルスカアヤに夢中になっていた。イイナは目の大きい、小鼻の張った、肉感の強い女である。僕は勿論カルメンに扮するイイナを観ることを楽しみにしていた、が、第一幕が上ったのを見ると、カルメンに扮したのはイイナではない。水色の目をした、鼻の高い、何とか云う貧相な女優である。僕はT君と同じボックスにタキシイドの胸を並べながら、落胆しない訣には行かなかった。
「カルメンは僕等のイイナじゃないね。」
「イイナは今夜は休みだそうだ。その原因がまた頗るロマンティックでね。――」
「どうしたんだ?」
「何とか云う旧帝国の侯爵が一人、イイナのあとを追っかけて来てね、おととい東京へ着いたんだそうだ。ところがイイナはいつのまにか亜米利加人の商人の世話になっている。そいつを見た侯爵は絶望したんだね、ゆうべホテルの自分の部屋で首を縊って死んじまったんだそうだ。」
僕はこの話を聞いているうちに、ある場景を思い出した。それは夜の更けたホテルの一室に大勢の男女に囲まれたまま、トランプを弄んでいるイイナである。黒と赤との着物を着たイイナはジプシイ占いをしていると見え、T君にほほ笑みかけながら、「今度はあなたの運を見て上げましょう」と言った。(あるいは言ったのだと云うことである。ダア以外の露西亜語を知らない僕は勿論十二箇国の言葉に通じたT君に翻訳して貰うほかはない。)それからトランプをまくって見た後、「あなたはあの人よりも幸福ですよ。あなたの愛する人と結婚出来ます」と言った。あの人と云うのはイイナの側に誰かと話していた露西亜人である。僕は不幸にも「あの人」の顔だの服装だのを覚えていない。わずかに僕が覚えているのは胸に挿していた石竹だけである。イイナの愛を失ったために首を縊って死んだと云うのはあの晩の「あの人」ではなかったであろうか?……
「それじゃ今夜は出ないはずだ。」
「好い加減に外へ出て一杯やるか?」
T君も勿論イイナ党である。
「まあ、もう一幕見て行こうじゃないか?」
僕等がダンチェンコと話したりしたのは恐らくはこの幕合いだったのであろう。
次の幕も僕等には退屈だった。しかし僕等が席についてまだ五分とたたないうちに外国人が五六人ちょうど僕等の正面に当る向う側のボックスへはいって来た。しかも彼等のまっ先に立ったのは紛れもないイイナ・ブルスカアヤである。イイナはボックスの一番前に坐り、孔雀の羽根の扇を使いながら、悠々と舞台を眺め出した。のみならず同伴の外国人の男女と(その中には必ず彼女の檀那の亜米利加人も交っていたのであろう。)愉快そうに笑ったり話したりし出した。
「イイナだね。」
「うん、イイナだ。」
僕等はとうとう最後の幕まで、――カルメンの死骸を擁したホセが、「カルメン! カルメン!」と慟哭するまで僕等のボックスを離れなかった。それは勿論舞台よりもイイナ・ブルスカアヤを見ていたためである。この男を殺したことを何とも思っていないらしい露西亜のカルメンを見ていたためである。
× × ×
それから二三日たったある晩、僕はあるレストランの隅にT君とテエブルを囲んでいた。
「君はイイナがあの晩以来、確か左の薬指に繃帯していたのに気がついているかい?」
「そう云えば繃帯していたようだね。」
「イイナはあの晩ホテルへ帰ると、……」
「駄目だよ、君、それを飲んじゃ。」
僕はT君に注意した。薄い光のさしたグラスの中にはまだ小さい黄金虫が一匹、仰向けになってもがいていた。T君は白葡萄酒を床へこぼし、妙な顔をしてつけ加えた。
「皿を壁へ叩きつけてね、そのまた欠片をカスタネットの代りにしてね、指から血の出るのもかまわずにね、……」
「カルメンのように踊ったのかい?」
そこへ僕等の興奮とは全然つり合わない顔をした、頭の白い給仕が一人、静に鮭の皿を運んで来た。……
カルメン
芥川龍之介
革命前だったか、革命後だったか、――いや、あれは革命前ではない。なぜまた革命前ではないかと言えば、僕は当時小耳に挟んだダンチェンコの洒落を覚えているからである。
ある蒸し暑い雨もよいの夜、舞台監督のT君は、帝劇の露台に佇みながら、炭酸水のコップを片手に詩人のダンチェンコと話していた。あの亜麻色の髪の毛をした盲目詩人のダンチェンコとである。
「これもやっぱり時勢ですね。はるばる露西亜のグランド・オペラが日本の東京へやって来ると言うのは。」
「それはボルシェヴィッキはカゲキ派ですから。」
この問答のあったのは確か初日から五日目の晩、――カルメンが舞台へ登った晩である。僕はカルメンに扮するはずのイイナ・ブルスカアヤに夢中になっていた。イイナは目の大きい、小鼻の張った、肉感の強い女である。僕は勿論カルメンに扮するイイナを観ることを楽しみにしていた、が、第一幕が上ったのを見ると、カルメンに扮したのはイイナではない。水色の目をした、鼻の高い、何とか云う貧相な女優である。僕はT君と同じボックスにタキシイドの胸を並べながら、落胆しない訣には行かなかった。
「カルメンは僕等のイイナじゃないね。」
「イイナは今夜は休みだそうだ。その原因がまた頗るロマンティックでね。――」
「どうしたんだ?」
「何とか云う旧帝国の侯爵が一人、イイナのあとを追っかけて来てね、おととい東京へ着いたんだそうだ。ところがイイナはいつのまにか亜米利加人の商人の世話になっている。そいつを見た侯爵は絶望したんだね、ゆうべホテルの自分の部屋で首を縊って死んじまったんだそうだ。」
僕はこの話を聞いているうちに、ある場景を思い出した。それは夜の更けたホテルの一室に大勢の男女に囲まれたまま、トランプを弄んでいるイイナである。黒と赤との着物を着たイイナはジプシイ占いをしていると見え、T君にほほ笑みかけながら、「今度はあなたの運を見て上げましょう」と言った。(あるいは言ったのだと云うことである。ダア以外の露西亜語を知らない僕は勿論十二箇国の言葉に通じたT君に翻訳して貰うほかはない。)それからトランプをまくって見た後、「あなたはあの人よりも幸福ですよ。あなたの愛する人と結婚出来ます」と言った。あの人と云うのはイイナの側に誰かと話していた露西亜人である。僕は不幸にも「あの人」の顔だの服装だのを覚えていない。わずかに僕が覚えているのは胸に挿していた石竹だけである。イイナの愛を失ったために首を縊って死んだと云うのはあの晩の「あの人」ではなかったであろうか?……
「それじゃ今夜は出ないはずだ。」
「好い加減に外へ出て一杯やるか?」
T君も勿論イイナ党である。
「まあ、もう一幕見て行こうじゃないか?」
僕等がダンチェンコと話したりしたのは恐らくはこの幕合いだったのであろう。
次の幕も僕等には退屈だった。しかし僕等が席についてまだ五分とたたないうちに外国人が五六人ちょうど僕等の正面に当る向う側のボックスへはいって来た。しかも彼等のまっ先に立ったのは紛れもないイイナ・ブルスカアヤである。イイナはボックスの一番前に坐り、孔雀の羽根の扇を使いながら、悠々と舞台を眺め出した。のみならず同伴の外国人の男女と(その中には必ず彼女の檀那の亜米利加人も交っていたのであろう。)愉快そうに笑ったり話したりし出した。
「イイナだね。」
「うん、イイナだ。」
僕等はとうとう最後の幕まで、――カルメンの死骸を擁したホセが、「カルメン! カルメン!」と慟哭するまで僕等のボックスを離れなかった。それは勿論舞台よりもイイナ・ブルスカアヤを見ていたためである。この男を殺したことを何とも思っていないらしい露西亜のカルメンを見ていたためである。
× × ×
それから二三日たったある晩、僕はあるレストランの隅にT君とテエブルを囲んでいた。
「君はイイナがあの晩以来、確か左の薬指に繃帯していたのに気がついているかい?」
「そう云えば繃帯していたようだね。」
「イイナはあの晩ホテルへ帰ると、……」
「駄目だよ、君、それを飲んじゃ。」
僕はT君に注意した。薄い光のさしたグラスの中にはまだ小さい黄金虫が一匹、仰向けになってもがいていた。T君は白葡萄酒を床へこぼし、妙な顔をしてつけ加えた。
「皿を壁へ叩きつけてね、そのまた欠片をカスタネットの代りにしてね、指から血の出るのもかまわずにね、……」
「カルメンのように踊ったのかい?」
そこへ僕等の興奮とは全然つり合わない顔をした、頭の白い給仕が一人、静に鮭の皿を運んで来た。……
(大正十五年四月十日)
viernes, 30 de noviembre de 2012
花-書道 FLOR-SHODO
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原田カルメン,
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水彩画
martes, 27 de noviembre de 2012
CISNES (WORK IN PROGRESS)
Esta es la impresión en la que me estoy basando.
WORK IN PROGRESS 1
WORK IN PROGRESS 1
WORK IN PROGRESS 2
WORK IN PROGRESS 3
Aquí se puede observar cómo el grafito brilla visto desde cierto ángulo. También se puede apreciar cómo el papel se va pandeando poco a poco debido a la presión del lápiz.
WORK IN PROGRESS 4
WORK IN PROGRESS 5
Este es el trabajo terminado junto con unas reglas para probar la dimensión del mismo. (Tal vez tomé la foto demasiado cerca y por ello se distorsionó curvándose.
OBRA TERMINADA.
Esta es la obra terminada ya escaneada.
Monte FUJI.
lunes, 26 de noviembre de 2012
龍 RYU DRAGON
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書道
domingo, 25 de noviembre de 2012
安儀結叡
60 times: 安儀結叡 in wood for a wedding.
安儀 is the name of the bride, 結 is for marriage and 叡 is the name of the groom. These are the presents they are going to give in their wedding.
安儀 is the name of the bride, 結 is for marriage and 叡 is the name of the groom. These are the presents they are going to give in their wedding.
津軽甚句 Carmen Harada
津軽甚句, TSUGARU JINKU, música tradicional japonesa. Pintura (sumie) y shamisen, Carmen Harada.
viernes, 23 de noviembre de 2012
BRANLE GAY
Como comentaba en una entrada anterior, el haber realizado mi primera exposición individual me dejó un ciertas dudas acerca del qué debo hacer de hoy en adelante con mi vida. La guitarra siempre ha sido una gran amiga y me ha ayudado a encontrar algunas respuestas. Mientras tomo una decisión, no está mal hacer estos slidashows con mis dibujos y acuarealas acompañados de mi guitarrra y mi shamisen.
FLOWER SKETCHES 2
Nuevamente estoy aquí haciendo algunos bocetos de flores pasados la presión y el nerviosismo de la inauguración de mi primera exposición individual. Tuve la fortuna de contar con la presencia de buenos amigos y algunos de mis parientes. El haber realizado la inauguración junto con el recital de Saburo Iida y Nahoko Kobayashi fue todo un éxito. Sin embrago, he de confesarlo, en estos momentos, conforme pasan los días, nuevas dudas acuden a mi corazón :( . ¿Debo contuniar dibujando, pintando y haciendo mis caligrafías, o es necesario dejar al margen estas actividades como un simple pasatiempo y dedicar más tiempo a mi trabajo y mis estudios? En realidad la vida es muy complicada. Sería más fácil tomar una decisión determinante si contara con los suficientes recursos económicos y se estuviera realmente convencida de mi capacidad como dibujante al grado de poder llamarme a mi misma "artista".
Por cierto, estas flores pertenecen a un ramo que me regaló una amiga el día de la inauguración. :D
jueves, 22 de noviembre de 2012
YOROKOBI-JOY-ALEGRÍA
Recientemente realicé mi primera exposición personal de caligrafía y pintura. Estos dos trabajos de kanji son para expresar mi alegría por el apoyo recibido por amigos y familiares. ARIGATOU!!
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martes, 20 de noviembre de 2012
domingo, 18 de noviembre de 2012
INAUGURACIÓN DE EXPOSICIÓN DE CALIGRAFÍA JAPONESA DE CARMEN HARADA EN RADIO UNAM
Inauguración de la exposición individual de caligrafía y pintura TRAZOS Y CAMINOS de Carmen Harada en la sala Julián
Carrillo de Radio UNAM, Adolfo Prieto 133 col. del Valle. Sábado 17
de noviembre a las 19 hrs. La exposición estará abierta hasta el 29 de noviembre 2012. ENTRADA LIBRE.
EL PÓSTER:
TRAZOS Y CAMINOS
EL PÓSTER:
TRAZOS Y CAMINOS
MONTANDO LA EXPOSICIÓN EL DÍA VIERNES 16.
EL RECITAL "MORI NO KAMINARI" DE SABURO IIDA Y NAHOKO KOBAYASHI.
El recital fue antes de la exposición y fue transmitido en vivo por Radio UNAM.
La taikoista Nahoko Kobayashi
Saburo Iida
La cantante de ópera Luz Angélica Uribe
Saburo Iida y Nahoko Kobayashi
Saburo Iida y Nahoko Kobayashi
CON ALGUNAS DE LAS PERSONAS QUE ASISTIERON AL EVENTO.
Carmen Harda y Abisaid Manzano
Carmen Harada con Dulce García
Kazuko Nagao, Carmen Harada y Verónica Uribe
Rub+e y Carmen Harada
Carmen Harada
Carmen Harada, Osmar Aguirre y su esposa (extremo izquierdo)
Yéssica Sánchez, Carmen Harada y Edmar Median
Carmen Harada
Carmen Harada
Carmen Harada y Morimo Sugahara, guitarrista clásica.
Sergio, Carmen Harada y Ruth Estrada
Lucero Troncoso y Carmen Harada
Carmen Harada y Eduardo Harada
Saburo Iida y Carmen Harada
La maestra de baile tradicional japonés Irene Akiko Iida y Carmen Harada
Carmen Harada, Nahoko Kobayashi y Saburo Iida
Cinthya Espinosa y Carmen Harada
Carmen Harada y Luz Angélica Uribe, cantante de ópera y organizadora del evento.
¡MUCHAS GRACIAS A TODOS!
(UNAS FOTOS MÁS FOTOS DE ESE DÍA, Dulce García, Saburo Iida, Nahoko Kobayashi, etc. )
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